2週間入院していた母の退院を祝って、近所のおばちゃん仲間が駆けつけてくれた。大きな声で、母の様態を心配するおばちゃんの声がとても心地よい。病院からの車中、辛いことばかり言っていた母が、友達の顔を見るなり、笑顔になって、大きな声で喜びながら話だした。ボケた、ボケたと言っている母も、おばちゃん仲間に囲まれれば、そんなことなどどうでもよく。楽しく会話が弾んでいる。隣にいるだけで、こちらが幸福感を感じた。多分、当人たちはもっと幸せを感じているんだろう。皆があまりに楽しそうなので、写真を撮ってあげると言ったら、おばちゃん達が身だしなみを始めた。やはり、何歳になっても女性は変わらない。写した写真を渡してあげたら、あら、私、スリッパだった。ガァハァハァ。私は、腰が曲がっているから伸ばしていたら、逆反りになっとるばい。ガァハァハァ。これは、冥土に持っていからいかん。なおひろちゃん、はい、ご褒美。と、みかんを頂いた。これこれ、これがふるさとで味合える幸せ。とても幸せな気分になれた。現在、居住支援法人として、未使用住居を活用し一人ひとりが幸せを感じる居場所を作ることをしている。きっと、これが、私の使命なんだと。強く感じた。この幸せ感を忘れずにいよう。